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校外学習 「植林地見学」
2022年12月 8日 10:49 建築大工技能科
県内を代表する建材販売会社である株式会社山大さんが主催する、植林地の見学会に建築大工技能科1年生が参加してきました。
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参加者
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1年生たち
まずはチェーンソーを使い人力で伐倒するところを見学。1分足らずで1本の木が切り倒されていくのには驚きです。目の前で切り倒される迫力がものすごかったです。
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伐倒中
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伐倒されて集木
株式会社山大さんの会長直々に良い木材の見分け方を教わりました。
木の切断面をみると、中心部分がピンク色っぽいのが良質材で、黒ずんでいる物は違うとのこと。
乾燥させるのに通常1週間程度で済むものが、黒ずんでいるものは3~4日余分にかかるため、混在すると良質材は乾燥のしすぎによる変形・収縮で、曲り・反りがおきてしまうため、しっかり選別が必要なのだそうです。
分かりにくいかもしれませんが木の右下のあたりに矢印のような模様が見えます。これも不具合の一つで、製材した表面にこの部分が現れてしまうとその部分が剥がれてくるそうです。
1本の丸太から、1本の土台、柱しか取れないのだそうです(心材を含めるため)。
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見分け方
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良質材断面
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不良材断面
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不良材目印
いよいよ伐採している山の中へ入っていきます。普通の掘削機械のように見えますが、アームの先に特殊なアタッチメントを付けたプロセッサ(造材機械)と呼ばれる高性能林業機械です。1台で約2,500万円するそうです。
このプロセッサを使って枝を払ったり、内蔵されたチェーンソーで所定の長さに切ったり(玉切りといいます)、切ったものを選別するためにつかんだりしています。働き者の機械です。
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プロセッサ
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所定の長さに切断
このプロセッサに伐採の機能が付くとハーベスタ(伐倒造材機械)になります。(今回見学したこの山では、すべて手作業で伐採するそうです)。
ここで所定の長さで切りそろえられた物は運搬車を使って山のふもとに運んで集めます。
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集材機
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集められた木材
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出荷待ち
切り倒された木が100%売り物になるのかというとそうではありません。
品質の良いものは製材されますが、ランクによってはかつら剥きのようにスライスされて、合板になったり、生育中に風などの影響でねじれたり、曲がってしまったりしたものは、製材できない(製材しても売り物にならない)のでチップや燃料などになるのだそうです。
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枝などの副産物
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商品にならない木
昔は、こう言ったものは農家さんで稲刈りした後の稲を干す竿や杭、建築現場での足場などに使われていましたが、最近ではほかのものに変わってしまい、処分にお金もかかり厄介者なのだそうです。
切り倒した後は山を整備し、1坪(1.82m×1.82m 畳2枚分広さ)当たり1本の割合で苗木(杉や桧)を植えてまた数十年以上かけて育てていくのだそうです。
東北電子専門学校の建築大工技能科では在学中に2棟の家を実際に建てる!という一連の作業を行います。