安全講習会開催

2024年7月 8日 11:23 建築大工技能科

建築大工技能科では、これから始まる上棟（※）作業時に高所作業が伴うため安全講習会を実施しました。

まずは自分自身の体を守ってくれる、ヘルメット、安全靴、ゴーグル、マスク等についての説明です。
JIS規格に合格した物と規格外の物が世に出回っているようです。

人間の頭の固さはカボチャや植木鉢と同じくらいといわれています。包丁で切れるくらいですよね......。
高所からの墜落状態を再現するため、ヘルメットの中に植木鉢をセットし落としてみます。
装着していると結構高い位置からでも平気ですが、非装着だとかなり低いところからの落下でも割れてしまいます......。
量販店で特に安価で売られている物のほとんどは規格外のようで、ラベルなどでしっかりと品質を確認してから購入したいものです。

ヘルメット

ヘルメットにも有効期限がありまして、使用頻度にもよりますが、見た目に異常がなくても2～3年くらいだそうです。
建築大工技能科では、ひとりひとりにマイヘルメットを配り、愛着を持ってかぶる習慣をつけています。

わずか数十グラムのボルトを約80センチくらいの高さから落としてみると、かなりの音と衝撃です。

有効期限が切れた(長期間経過した)ヘルメットは柔軟性が無くなり、ちょっとした衝撃でも割れてしまう可能性があります。１度衝撃を受けたヘルメットの継続使用も良くありません。
これから暑くなりますが、暑いからといってヘルメットに穴をあけて風通しを良くしようなんて考えるのはもってのほかです。

ゴーグル

飛来物から目を守るためにレンズ部分は割れないようにできており、一方で耳に掛けるメガネの蔓（つる）の部分などは、衝撃で顔を傷つけないようにレンズに比べ壊れやすくなっているとか。
車のガラスなどを割ることのできる安全ハンマーで叩いてみますが傷こそつきますが割れません。

安全靴

つま先部分に金属や樹脂が入っていて、足の挟まれを防いでくれます。
我々が使っている規格品は１トンの物に踏まれても、つま先を守ってくれます。

角材の上をバランスを取りながら歩く！

身体だけでは楽勝ですが、資材に見立てた水の入ったポリ缶を持つとどうでしょう......。
途中でバランスを崩してしまいました。もしこれが足場の悪い高所だったらどうなっちゃうでしょう？

安全帯

最後に高所作業時、万一の転落時に身を守ってくれる安全帯です。昔は腰(胴)ベルトタイプが主流でしたが、落下の際に腹部を損傷させてしまうので、フルハーネスタイプに変わってきています。
ただ身に付けていればよいというわけでは無く、適度な締め付けが必要で、付け方に不具合があると救出されるまでつらい体制で耐えなくてはいけません......。
建築大工技能科では10月にフルハーネス型安全帯の特別教育を実施し、就職後即活かすことができるように準備を進めています。

私も現場経験者ですので、ちょっとした不注意や不安全行動で大きなケガに結び着いてしまう事を経験しています。
さっきまで一緒に話しながら仕事していた人が、一瞬にして命を落としたりします。あの時にちゃんとしていればこんな事には......と後悔する事のないように、彼らにはしっかり身に付けて実行してほしいです。

東北電子専門学校の建築大工技能科では在学中に2棟の家を実際に建てる！という一連の作業を行います。