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安全講習会開催
2023年7月13日 15:03 建築大工技能科
これから始まる上棟(※)作業時に高所作業が伴うため安全講習会を実施しました。
まずは自分自身の体を守ってくれる、ヘルメット、安全靴、ゴーグル、マスク等についての説明です。
JIS規格に合格した物と規格外の物が世に出回っているようです。
人間の頭の固さはカボチャや植木鉢と同じくらいといわれています。包丁で切れるくらいですよね......。
高所からの墜落状態を再現するため、ヘルメットの中に植木鉢をセットし落としてみます。
装着していると結構高い位置からでも平気ですが、非装着だとかなり低いところからの落下でも割れてしまいます......。
量販店で特に安価で売られている物のほとんどは規格外のようで、何箇所かに外国の文字が見えます。
講習を聞く
ヘルメット
ヘルメットにも有効期限がありまして、使用頻度にもよりますが、見た目に異常がなくても2~3年くらいだそうです。
今年から建築大工技能科ひとりひとりにマイヘルメットを配り、愛着を持ってかぶる習慣をつけていきます
。
わずか数十グラムのボルトを約80センチくらいの高さから落としてみると、かなりの音と衝撃です。
有効期限が切れた(長期間経過した)ヘルメットは柔軟性が無くなり、落下物に見立てたハンマーでたたくとすぐに割れてしまいました。
1度衝撃を受けたヘルメットに再度衝撃を与えるとどうでしょう? 期限が切れていることもありますが、割れが大きくなってしまい頭部を守る役目が果たせません。
暑いからといってヘルメットに穴をあけて風通しを良くしようなんて考えるのはもってのほかです。
落下物に見立てハンマーでたたく
ゴーグル
飛来物から目を守るためにレンズ部分は割れないようにできており、一方で耳に掛けるメガネの蔓(つる)の部分などは、衝撃で顔を傷つけないようにレンズに比べ壊れやすくなっているとか。
安全靴
つま先部分に金属や樹脂が入って足の挟まれを防いでくれます。
規格品は1トンの物に踏まれても、つま先を守ってくれます。
重機に踏ませたというそれぞれのサンプルを見ると、規格に通っていないものはペッちゃんこです。
安全帯
最後に高所作業時、万一の転落時に身を守ってくれる安全帯です。今までは腰(胴)ベルトタイプが主流でしたが、落下の際に腹部を損傷させてしまうので、フルハーネスタイプに変わってきています。
2022年よりフルハーネス安全帯に完全移行したので最新規格の物を取り入れました。
ただ身に付けていればよいというわけでは無く、適度な締め付けが必要で、付け方に不具合があると救出されるまでつらい体制で耐えなくてはいけません......。
建築大工技能科では10月にフルハーネス型安全帯の特別教育を実施し、就職後即活かすことができるように準備を進めています。
新規格のフルハーネス安全帯
フルハーネス安全帯で吊られてみます
私も現場経験者ですので、ちょっとした不注意や不安全行動で大きなケガに結び着いてしまう事を経験しています。
さっきまで一緒に話しながら仕事していた人が、一瞬にして命を落としたりします。あの時にちゃんとしてればこんな事には......と後悔する事のないように、彼らにはしっかり身に付けて実行してほしいです。
東北電子専門学校の建築大工技能科では在学中に2棟の家を実際に建てる!という一連の作業を行います。
簡単な用語説明
※:上棟とは、主に木造住宅の建築において、柱や梁などを組み立ててから、屋根の一番上の部材である「棟木」と呼ばれる木材を取り付けることです。(諸説あります)