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屋根を支える2階の梁や桁の加工開始
2023年7月 6日 12:20 建築大工技能科
屋根を支える部材を墨付けしていきます。
2階の床の平角材(長方形断面の梁)と違って、丸太のイメージの残る材料を使用します。
断面が太鼓に似ているからと太鼓梁と呼ばれたりします。最近ではプレカット工法が主流になり、あまり使われなくなりました。(プレカット加工する機械が平角材にしか対応できないため)
まず最初に、曲がっている(沿っている)材料に陸墨(ろくずみ、りくずみ)と言って水平の基準となる墨を打ちます。
皆さんもご存じの「ろくでなし」という言葉の語源は水平を意味するここからきているともいわれています。(諸説あり)
陸墨を基準に高さを決めていきますが、平角材と違い場所場所で寸法が変わってきます。
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全景梁
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陸墨
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墨付け
他の部材(杉材)と違い桧材のため、丈夫である反面硬くて加工がしにくいというところもあります。今回ばかりは丸ノコの力を借ります。(授業の一環として丸ノコ作業従事者の講習も受講して就職後に備えます)
保護メガネ(ゴーグル)を着用し、万が一の際に備えて作業しています。
ノミで掘るところに節がきてしまいました......。刃先を研いで挑みます。
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節にも負けず
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垂木が入る溝加工
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完成
近年プレカット工法が全盛で、現職の腕のいい職人さんであっても墨付け、刻みのできる人は少なくなってきています。
東北電子専門学校の建築大工技能科では在学中に2棟の家を実際に建てる!という一連の作業を行います。