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「ゴジラ-1.0」の白組にOB訪問して来ました!
2024年6月 5日 10:15 CGクリエーター科
2024年3月10日、映画『ゴジラ-1.0』が日本映画初の米アカデミー賞、視覚効果賞に輝き社会現象を巻き起こしました。
この快挙を少数精鋭で成し遂げた株式会社白組の一員であり、CGクリエーター科の卒業生でもある佐藤昭一郎さんにお話を伺いました。
Q.改めて受賞おめでとうございます。
まず、『ゴジラ-1.0』ではどんなシーンを担当されましたか?
ありがとうございます。夢にも見なかったような大きな賞に関わることが出来て本当に誇らしく思います!『ゴジラ-1.0』では、冒頭の幼体ゴジラが大戸島を襲うシーンで、ゴジラのアニメーションとコンポジット(※)を担当しました。また、中盤以降の軍艦と海のコンポジットも担当しています。
Q.冒頭の大戸島でゴジラが主人公たちを襲うシーンは、劇中でも特に印象的でした。制作時に意識したことなどはありますか?
山﨑監督からはゴジラの凶暴さと生々しさを表現したいと言われました。ゴジラの3Dモデルにボーン(骨組み)を入れて動かすだけでなく、筋肉の複雑な隆起までシミュレーターを使って表現しています。山﨑監督や同僚たちからアドバイスをもらって完成度を上げていき、ゴジラが現実に存在するようなリアルな映像が出来たと思います。また、実写で撮影された役者さんたちとゴジラの動きを違和感なく合成する作業はすごく神経を使いました。
Q.その若さであの映像を作り上げたことに驚くばかりです。
入社4年目にして世界に通用する高度な3DCG技術を、どのようにして培われたんでしょうか。
小学生の時に山崎監督の作品を観てCGの世界に興味を持ち、中学生からblender(※)などの無料ソフトを使って独学での映像制作を始めました。東北電子のCGクリエーター科を卒業するまで、本当にCG漬けの学生生活でしたね(笑)。また、CGのスキルは独学でもある程度身に付けられますが、専門学校に入学したおかげで、より高度なツールを使えたり、仲間とショートフィルムを制作する経験を積むことが出来たのも大きかったと思います。学生時代にSNSに投稿した自主制作作品をきっかけに白組に声をかけてもらい、憧れの会社の一員になることが出来ました。
Q.最後に、これからCGやVFXエンジニアをめざす高校生や後輩たちにメッセージをお願いします。
映像を作る楽しさにとことんのめり込んでほしいです。CGやVFXは作り込めば込むほどクオリティが上がるところが醍醐味だと思います。たくさん作品を作って、仲間と見せ合ったり批評し合って貪欲にスキルを磨いてください。それがこの業界への近道になると思います。僕も、学び続けて世界に通用する作品をたくさん作るつもりです。みんなで一緒に映像業界を盛り上げましょう!
簡単な用語説明
※コンポジット:実写映像と3Dや2DのCGを合成すること。
※blender:3Dモデリング、アニメーション、映像制作、VFXなど、幅広い機能を持つ完全無料のソフトウェア。
株式会社白組 調布スタジオ
コンポジター(ゼネラリスト)
佐藤 昭一郎さん
CGクリエーター科 2019年度卒業
(宮城県 仙台大学付属明成高校出身)
2020年4月 株式会社白組入社
■参加作品■
【劇場映画】「STAND BY ME ドラえもん 2」「キネマの神様」「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」
「シン・ウルトラマン」「ゴーストブック おばけずかん」「ゴジラ-1.0」
【ドラマ】NHK大河ドラマ「青天を衝け」NHK大河ドラマ「どうする家康」
【MV】Official髭男dism - HELLO
【その他】CM制作等多数