キャンパスニュース

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高等学校の先生方を対象とした令和元年度「IT技術研修会」を開催しました

キャンパスニュース 2019.08.03

東北電子では、広く地域社会のIT化に貢献するための社会人を対象とした各種研修や受託事業を積極的に行っています。その事業の一環として、高等学校の先生方を対象に「IT技術研修会」を毎年実施しており、今年も7月30日(火)と31日(水)の2日間にわたり開催しました。

今回は、ブラウザ上で動くScratch(スクラッチ)を使った「ビジュアルプログラミング基礎講座」と、レゴマインドストームEV3を使用した「AI基礎講座」をご用意。それぞれに関心を示された高校の先生方が東北6県から参加されました。

吉田校長あいさつ

ビジュアルプログラミング基礎講座

AI基礎講座

「ビジュアルプログラミング基礎講座」ではプログラミングの基本を学ぶだけでなく、プログラミングを通じて自分で「考える力」「悩む力」、最終的に「問題を解決する力」を身に付けることを目的とし、プログラミングによるモノづくりを通した試行錯誤のおもしろさを体験していただきました。

ここで使われたのがScratch(スクラッチ)というビジュアルプログラミング言語で、教育現場では小学生から大学生まで、プログラミング学習にとどまらず、数学や文学、社会学など様々な教科の学習に利用されています。ネットに繋がるブラウザがあれば無料で使うことができ、"90度回転する"や"ある特定のキーが押されたら動き出す"などの命令をパズルを組み合わせる感覚で組み合わせ、動作を目で見ながらプログラミングとはどのようなものか体験することができます。

受講された先生方には、プログラムを組むという入り口部分として、取っ掛かりやすいと感じていただけたようです。そして、簡単なゲームを作るだけでも回転角度や移動距離を求めるなど、数学(算数)の知識が不可欠ということも実感されていました。最後には猫を避けながら食べ物を手にするネズミのゲームを作ることができました。

道を描きます

命令を組み合わせます

カニをジャンプさせます

自然なジャンプにするには?

猫から逃げるネズミ

カウントダウンも表示

「AI基礎講座」では、AIを理解するために必要となる基礎知識として、AIに関する歴史の紹介からAIに関する用語、AIを動作させるための実行環境について学習し、本校で実績のある教育版レゴマインドストームEV3の教材を使用したAIによるロボット制御の活用事例を紹介することで、AIへの理解を深めました。

午前はAIやディープラーニングの仕組みなど座学が大部分を占めていましたが、どのようなものなのか概要は伝わったようで、高校に戻ってから生徒に説明できそうとの言葉をいただきました。

午後はレゴマインドストームを使って、実際に学習させることを体験していただきました。学習回数が多くなればなるほど、正確さに近付くことを実感できたかと思います。今回の講習会で使った教材は、レゴマインドストーム以外のもの(「手書きの数字を認識する」や「落ちてくる球を拾うゲームで高得点をとる」など)については無料でできるものばかりなので、講習会後も続けていただければと思います。あとは、パソコンでAIを行う場合に大事なのはCPUよりGPU(Graphics Processing Unit)といわれる画像処理専用の演算装置だということ。GPUが有ると無いとではAIに学習させる時間の差が大きいためです。10,000回のテストをCPUだけのパソコンとGPUも搭載しているパソコン、GPUの性能がとても良いパソコンの3台で同時に開始した結果、2分弱で終わったパソコン、3分で終わったパソコン、4分経っても1,000回までしかテストが終わらなかったパソコンと大きく差がでました。

今はAIの第3次ブーム

パソコンの性能差

GPUの位置

レゴマインドストームを使って

入力した角度になるようテスト学習

落ちてくる球を拾うゲームで高得点を取る学習

参加された教員の皆様お疲れ様でした。
今回の研修会で学んだことが今後の業務や授業の進め方の参考になれば幸いです。

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